今回も腎臓についてのお話です。
腎臓には様々な大切な機能があるということは、以前の記事で説明していますので良ければそちらもご覧ください。
様々な機能を担っている腎臓ですので、大切にしていかないといけません。
今回は、腎臓の構造について少し説明し、腎臓を守るにはどうしたら良いかを説明します。
腎臓の構造
腎臓はソラマメのような形をした臓器で、左右に一つずつあります。
1つの大きさは握りこぶしくらいで、だいたい150gくらいです。
腎臓はネフロンと呼ばれるものの集合体のようなものです。
ネフロンというのは、毛糸の糸玉のような血管が集まった糸球体というものと、そこから濾したとった尿を運ぶ尿細管というものからできています。
このネフロンは片方の腎臓に100万個あり、左右あわせて200万個もあります。
腎臓は血管から、尿を作る臓器のようなものですので、血管の状態に大きく左右されます。
ここで、腎臓が悪くなるというのは、このネフロンが壊れてしまうことを言うのです。
ネフロンは200万個もあるので少しくらい壊れても特に異常は出ません。
しかし、ここで大切なことがあります。
それは、壊れたネフロンは再生しない、ということです。
再生しないということは実はとても怖いことで、例えば半分のネフロンが壊れてしまったとします。
そうすると、残りは100万のネフロンしかありません。
ですので、1つ当たりの仕事量が倍になって1つの負荷が大きくなります。
そうなるとどんどんネフロンが壊れていって、さらに負荷が大きくなる…
このような悪循環が繰り広げられてついには腎不全となってしまうのです。
ですので、健康な状態から腎臓のことを気にして生活することがとても大切なことになるのです。
次は腎臓が悪くならないようにするにはどうすればよいか、説明していきます。
塩分をとりすぎない
塩辛い食べ物をとると、のどが渇きますよね。
大量に塩分を摂取することで、体のなかにたくさんの水分が入ることになります。
その塩分と水分を体に出すために、腎臓はフル稼働しないといけません。
塩分は大切な成分ですが、とりすぎは良くないのです。
また、塩分をとりすぎると高血圧となってしまうことがあります。
高血圧は動脈硬化の原因となり、腎臓の血管も動脈硬化となってしまうことがあります。
この動脈硬化が進むことで、腎臓の障害となってしまうのです。
どのくらい塩分を控えるのが良いというと、実は難しいところです。
男女差もあるのですが、だいたい7g程度にしましょうというのが一般的です。
日本人の平均摂取量が10g程度なので、体感的に3割くらいの塩分を減らす必要があります。
調味料などをかけたり、付けたりする量を減らすなど工夫しながら減塩を意識してみてください。
現在、高血圧と言われている方や、腎臓が悪いという方は塩分量は医師の指示に従うようにしてください。
タンパク質のとりすぎを抑える
タンパク質とは、お肉や魚のことです。
タンパク質は炭水化物と比べて太りにくく、筋肉をつけるにも有効です。
ですので、最近は特に多く摂取する方が増えてきています。
タンパク質は体の中で利用された後、尿素窒素という物質となって腎臓から排泄されます。
タンパク質の過剰摂取によって、尿素窒素が増えると腎臓の負担となり、腎臓の機能を悪くしてしまうことがあります。
水分をしっかりと摂る
水分が足りない状態はつまり、脱水状態ということです。
脱水が体に良くないことは何となくわかると思いますが、腎臓では何が起きているのでしょうか。
脱水状態になると、ネフロンに入り込む血液量が減少します。
つまり、体中の老廃物がうまく腎臓から排泄されずに溜まってしまいます。
また、腎臓に入る血液量が減ることから腎臓の細胞が酸欠状態となり、ついには細胞が死んでしまいます。
ですので脱水にならないように水分をしっかり摂取することが大切なのです。
不必要な薬は飲まない
薬には副作用があります。
その副作用の一つに腎障害というものがあります。
必要な治療の薬はしっかりと飲むべきなのですが、そこまで必要のない薬は飲まないほうが良いのです。
少し頭が痛い、くしゃみが少し出るなどでそこまで薬は必要でしょうか。
症状がひどくて、生活に支障が出る場合は別ですが、軽い場合はそこまで必要ではないとおもいます。
身近な薬で、解熱鎮痛剤の副作用に、腎血流量の減少というものがあります。
脱水の時のような状態が腎臓で起こってしまうということです。
ロキソプロフェンとか、イブプロフェンなどの痛み止めを常用している人はかなり危険ですので注意してください。
ここで、注意して欲しいのは、現在何かの病気を治療中でいしから薬が出ている場合はしっかりと飲む必要があります。
自己判断で中止しないようにしてください。
まとめ
今回は腎臓を守るための方法について説明しました。
- 塩分を控える
- タンパク質をとりすぎない
- 水分を良くとる
- 不必要な薬はのまない
塩分を控えることは人によっては難しいかもしれませんが、実践できることから意識していきましょう。
皆さんが健康でいられることを願っています。
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